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小耳症の人工耳(義耳)とは?位置の左右差と自然に見せる考え方|耳エピテーゼ製作のポイント

小耳症とは|耳の形成が生まれつき十分でない状態(人工耳・義耳・つけ耳の相談が多い)
小耳症は形や大きさ、位置に個人差が大きく、人工耳(義耳・つけ耳)の作り方も一人ひとり異なります。

「小耳症で、人工耳(義耳)を作るとき、何が一番むずかしいの?」
こうしたご質問をいただくことがあります。

小耳症の耳エピテーゼ(人工耳)の製作では、見た目の自然さだけでなく、耳の位置の違い(左右差)や、装着したときの快適さまで含めて考える必要があります。この記事では、小耳症とはどのような状態か、そして私たちが製作で重視しているポイントを、できるだけわかりやすくまとめます。

この記事でわかること

  • 小耳症とはどのような状態か(形・大きさ・左右差の個人差)
  • 小耳症の人工耳(義耳)製作で重視しているポイント
  • 小耳症に多い「位置の違い(前方)」への考え方
  • 見た目の自然さと、装着時の快適さを両立するコツ
  • よくある質問(FAQ):非対面相談、期間、接着、左右差など

小耳症の人工耳(義耳・つけ耳)製作について

先日、小耳症の方から耳エピテーゼ(人工耳・義耳)製作についてのお問い合わせをいただきました。

小耳症とは、生まれつき耳の一部、または全部が形成されていない状態を指します。程度や形状には大きな個人差があり、左右どちらか一方の場合もあれば、両側に症状が見られる場合もあります。

私たちはこれまでにも、さまざまな小耳症の方の人工耳(義耳・つけ耳)製作に携わってまいりました。
その中で強く感じるのは、「同じ耳はひとつもない」ということです。

小耳症に多く見られる「位置の違い」|耳が前方にあるケース

小耳症の特徴として多く見られるのが、「小耳の位置が通常より前方にある」という点です。

これは、耳の形成が途中で止まったり、成長の過程で位置がずれてしまうことに起因すると考えられています。
そのため、人工耳(義耳)を製作する際には、

  • 健側(元の耳)の位置
  • 耳の角度や傾き
  • 顔全体とのバランス(輪郭・頬・こめかみ)

を丁寧に観察・分析し、小耳側に装着しても違和感が出ないよう細やかな調整が必要になります。

「左右同じ位置にすれば正解」ではない理由

「健側と同じ位置に合わせた方がいいですか?」と聞かれることがあります。
もちろん“左右を揃える”発想は自然です。

ただし、小耳症の場合は、皮膚や骨の条件、欠損の範囲、装着できる面積などが異なるため、単純に左右を同じ位置へ持ってくると、かえって不自然になったり、装着が不安定になったりするケースがあります。

そこで私たちは、「左右対称」よりも「顔全体として自然に見える」という視点を重視します。
写真や鏡の近くではなく、少し離れた距離(会話距離)での印象も大切にしながら調整していきます。

一人ひとり異なる条件に向き合う|皮膚・骨・凹凸・装着面

小耳症の人工耳(義耳)製作では、位置だけでなく、

  • 皮膚の状態(柔らかさ・瘢痕・敏感さ)
  • 骨の形状
  • 凹凸の有無
  • 装着できる面積(どこまで接着できるか)

なども個人差が大きく、同じ条件の方は一人としていません。

そのため、「この方法が正解」という決まった答えはなく、その方にとって何が最適かを毎回考えながら製作を進めています。

私たちのものづくりには、常に新たな発見と課題があります。
それを乗り越えるために必要なのは、技術だけでなく、観察力と“違和感の原因を言語化する力”だと感じています。

見た目の自然さと、装着時の快適さ|長時間使える人工耳へ

人工耳(義耳)は、単なる“形の再現”ではありません。

その方が安心して社会生活を送り、日常を自分らしく過ごすための、「心のサポート」としての役割も担っています。

特に小耳症のようにデリケートなケースでは、

  • 見た目の自然さ
  • 装着したときの快適さ(違和感・痛み・蒸れ・ズレ)

この両立がとても重要です。

長時間装着しても負担が少なく、鏡を見たときに「これでいい」と思っていただけること。
私たちは、そのための調整と仕上げを大切にしています。

「日常の安心感」まで含めて設計する

たとえば、

  • マスクのゴムをかける
  • 眼鏡やサングラスを使う
  • 髪を結ぶ、帽子をかぶる

など、日常の動作は意外と耳まわりに負荷がかかります。
だからこそ「見た目」だけでなく、生活の中での使い方まで想定して、最適な形を考えます。

対話を重ねながら、一緒に最適な形を|非対面相談も可能

人工耳(義耳)づくりは、私たちだけで完結するものではありません。

医師やご本人・ご家族と丁寧に対話を重ねながら、ご希望や不安を共有し、最適な方法を一緒に見つけていくことが何より大切だと考えています。

遠方で来店が難しい方へは、非対面(郵送)での相談・製作の仕組みも整えています。
「まずは相談だけ」「自分の場合、作れるか知りたい」でも大丈夫です。

よくある質問(FAQ)|小耳症の人工耳(義耳)

Q1. 小耳症の人工耳は、左右対称の位置にできますか?

A. 条件によります。小耳症では装着面や骨・皮膚の状態が左右で異なるため、単純に左右を同じ位置にすると不自然になったり、安定性が下がることがあります。「顔全体として自然に見える位置」を重視して調整します。

Q2. 相談だけでもできますか?

A. はい。可能です。小耳症の状態やご希望(目立ちにくさ、使用場面など)を伺い、進め方の選択肢をご案内します。

Q3. 遠方ですが非対面で相談できますか?

A. はい。LINE・お電話・必要に応じてZoomで対応できます。写真撮影のポイントも分かりやすくご案内します。

Q4. 接着剤でかぶれないか心配です。

A. 体質には個人差があります。ご不安が強い場合は、事前のパッチテストについてご相談ください。

Q5. どのくらい自然に見えますか?

A. 100%完全に同じにすることは難しい場合もありますが、「会話距離で自然に見える」「生活の中で安心できる」ことを目標に、形・色・陰影を調整して仕上げます。

最後に

今後も、小耳症をはじめとするさまざまなご相談に真摯に向き合い、必要とされる方一人ひとりに寄り添ったものづくりを心がけてまいります。

人工耳(義耳)について気になることや、「相談していいのかな」と迷われていることがありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

🔗非対面での耳エピテーゼ製作について詳しくはこちら

来店不要で作れる「人工耳(義耳)」|小耳症の方向け非対面製作の流れ
耳のエピテーゼ 非対面 製作|スマホ撮影で完結する遠方対応の流れ・料金・対応症例・ご家族の声・絆の会サポートまで徹底解説。来店不要で自然な仕上がりを目指す方へ。通院が難しい方や遠方にお住まいの方へ。 エピテーゼサロン綴では、対面せずに耳エピテーゼを製作できる非対面システムをご用意しています。

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すぎちゃん

杉本 雄二(すぎもと・ゆうじ)プロフィール
エピテーゼサロン綴 代表。
歯科技工士/日本歯科技工学会 評議員/技工士教育・研究開発にも精力的に取り組む。
1984年に富山歯科総合学院 歯科技工士科を卒業後、石川県立中央病院 歯科口腔外科に勤務。
1994年に歯科技工所「デントニウム」を開設、2003年には法人化。
以来、歯科技工だけでなく、再建医療・審美分野への応用技術に取り組み、
人工乳房・耳・指などのエピテーゼ製作やカスタム手術ガイドの開発も行っている。
■ 主な役職歴
• 2014〜2020年:石川県歯科技工士会 会長
• 2022年〜:石川県歯科技工士連盟 会長
• 日本歯科技工学会 評議員
• 第41回日本歯科技工学会 準備委員長
• 2016〜2018年:日本歯科技工士連盟 理事
■ 海外発表・国際活動
• 2013年:国際歯科技工学会(韓国)にて発表
• 2017年:ベトナム国際セミナー「歯科医療に貢献する歯科技工」参加
• 2018年:アメリカ審美学会(AEED)にて発表
• 2019年:台湾・台南歯科医師会総会に招待参加
• 2025年:国際歯科技工学会 ポスター発表(優秀賞受賞)
■ 特許・共同研究実績
• 2011年:歯科用インプラントに用いるジグ(特許取得)
• 2022年:指エピテーゼの関節機能に関する共同研究(国立石川高専)
• 2024年:人工乳房の開発(金沢工業大学と共同研究)
• 2024年:口唇口蓋裂患者向け、ホッツ床とエピテーゼ一体型新技術の開発
________________________________________
「医療技術と美しさの両立」を目指して、患者一人ひとりのQOL向上に寄与する技工を日々探求中。
現在は、技工と形成外科・再建医療の融合分野にも取り組みながら、
後進育成や地域の医療連携にも力を注いでいる。

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