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指エピテーゼ製作の現場から|3本の指を同時に作る難しさと自然さへのこだわり

この記事でわかること

・複数本の指エピテーゼ製作における難しさ
・「形の再現」だけではない、指エピテーゼの役割
・3本同時製作で重視しているポイント
・エピテーゼがもたらす日常と心への影響

3本の指エピテーゼ製作に取り組んでいます

現在、私は人差し指・中指・薬指の3本の指エピテーゼ製作に取り組んでいます。

指のエピテーゼは見た目の印象だけでなく、
日常動作や手全体の表情に大きく影響する、とても繊細な部位です。

そのため製作にあたっては、
一つひとつの工程に細心の注意を払いながら進めています。

エピテーゼ製作は「形を作る」だけではない

エピテーゼの製作は単に「形を作る」ことではありません。

その方の身体の一部となる大切なものだからこそ、
・自然に見えること
・違和感がないこと
・本来の手の機能や表情を取り戻すこと

これらすべてが、とても重要だと考えています。

特に指は日常の中で常に目に入る部位であり、
他者の視線も集まりやすい場所です。

3本同時製作という高い難易度

今回は3本の指を一度に製作するという、
難易度の高いケースです。

片手の中でのバランス
左右の手全体との調和
そして5本の指が揃ったときの「自然な見え方」

一本ずつを見るだけでなく、
必ず「手全体」としての印象を確認しながら製作を進めています。

細部へのこだわりと確認作業

指先の微妙なカーブ
長さや太さの違い
指と指の隙間の具合——

ほんのわずかな差が、
全体の印象を大きく左右します。

そのため
真正面だけでなく
上・下・横・斜めと
あらゆる角度から何度も確認を重ねています。

「使いやすさ」と「自信」につながるエピテーゼを

もちろん患者様のご要望や、
日常の動作も常に意識しながら作業を行っています。

私たちが目指しているのは
使いやすく、美しく、自信につながるエピテーゼ
です。

手を使う動作は
生活の中で無意識に行われるものだからこそ
自然に使えることが何より大切です。

指先が揃うことの意味

日々の製作の中で、
指先が揃うことの意味の大きさを、改めて感じています。

指を見て自然に手を差し出せること。
ふとした瞬間に、笑顔がこぼれること。

その一つひとつが
その方の生活や気持ちに繋がっていくと信じています。

最後に

完成まではもう少し時間がかかりますが、
心を込めて丁寧に取り組んでいます。

これからも一人ひとりに寄り添いながら、
エピテーゼ製作に向き合ってまいります。

▶ お問い合わせはこちら
👉公式LINE または TEL076-287-3182

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すぎちゃん

杉本 雄二(すぎもと・ゆうじ)プロフィール
エピテーゼサロン綴 代表。
歯科技工士/日本歯科技工学会 評議員/技工士教育・研究開発にも精力的に取り組む。
1984年に富山歯科総合学院 歯科技工士科を卒業後、石川県立中央病院 歯科口腔外科に勤務。
1994年に歯科技工所「デントニウム」を開設、2003年には法人化。
以来、歯科技工だけでなく、再建医療・審美分野への応用技術に取り組み、
人工乳房・耳・指などのエピテーゼ製作やカスタム手術ガイドの開発も行っている。
■ 主な役職歴
• 2014〜2020年:石川県歯科技工士会 会長
• 2022年〜:石川県歯科技工士連盟 会長
• 日本歯科技工学会 評議員
• 第41回日本歯科技工学会 準備委員長
• 2016〜2018年:日本歯科技工士連盟 理事
■ 海外発表・国際活動
• 2013年:国際歯科技工学会(韓国)にて発表
• 2017年:ベトナム国際セミナー「歯科医療に貢献する歯科技工」参加
• 2018年:アメリカ審美学会(AEED)にて発表
• 2019年:台湾・台南歯科医師会総会に招待参加
• 2025年:国際歯科技工学会 ポスター発表(優秀賞受賞)
■ 特許・共同研究実績
• 2011年:歯科用インプラントに用いるジグ(特許取得)
• 2022年:指エピテーゼの関節機能に関する共同研究(国立石川高専)
• 2024年:人工乳房の開発(金沢工業大学と共同研究)
• 2024年:口唇口蓋裂患者向け、ホッツ床とエピテーゼ一体型新技術の開発
________________________________________
「医療技術と美しさの両立」を目指して、患者一人ひとりのQOL向上に寄与する技工を日々探求中。
現在は、技工と形成外科・再建医療の融合分野にも取り組みながら、
後進育成や地域の医療連携にも力を注いでいる。

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