小耳症のお子さまを育てる親御さまの中には、
「再建手術はいつ考えればよいのか」
「どの先生に相談すればよいのか」
「手術までの期間、子どもに何ができるのか」
と悩まれている方もおられると思います。
今回、エピテーゼサロン綴では、ご自身も小耳症で再建手術を経験され、現在は小耳症の方やご家族を支える活動をされている渡邊さんにお話を伺いました。
この記事では、渡邊さんとの対談を通して感じたこと、再建手術や医師選びについて教えていただいたこと、そして手術までの期間を支える耳エピテーゼという選択肢についてお伝えします。

小耳症について、経験者の視点から貴重なお話を伺いました。
この記事でわかること
- 小耳症を経験された方のお話から感じたこと
- 再建手術の時期や方法について
- 医師選びについて考えること
- 再建手術までの期間を支える選択肢
- 耳エピテーゼという選択肢について
小耳症を経験された方のお話を伺って
渡邊さんは、ものごころがついた頃から、ご自身の耳が他の子とは違うことに気づいていたそうです。
まだ小さな子どもであっても、まわりとの違いに気づくことがあります。
そして、その違いをまわりの友だちから指摘されたり、何気ない言葉に傷ついたりすることもあります。
渡邊さんも、子どもの頃にはつらい経験をされたことがあったとお話しくださいました。
ご本人にしかわからない不安や葛藤、そしてご家族の心配。
小耳症は、見た目だけの問題ではなく、お子さまの気持ちや学校生活、親御さまの悩みにも深く関わっていることを、改めて感じました。
現在、渡邊さんはご自身の経験をもとに、同じように小耳症で悩むお子さまや親御さまのために活動されています。
情報交換の場をつくったり、交流の機会を持ったりしながら、当事者だからこそ伝えられる言葉で、多くの方の不安に寄り添っておられます。
医療的な情報を得ることも大切ですが、実際に経験された方のお話には、また違った安心感があります。
「この先、どのような選択肢があるのか」
「手術はいつ頃考えればよいのか」
「子どもにどう声をかけたらよいのか」
「成長していく中で、どんな悩みが出てくるのか」
そのような不安を抱える親御さまにとって、経験者の声を聞けることは、大きな支えになるのではないかと思います。

再建手術について教えていただいたこと
渡邊さんとのお話の中では、小耳症の再建手術についても伺いました。
再建手術は、女の子では小学校3〜5年生頃、男の子では小学校4〜6年生頃に行われることが多いそうです。(*時期や方法は医療機関で異なります。)
もちろん、手術の時期や方法は、お子さまの成長や体格、耳の状態、医療機関の方針、ご本人やご家族の考え方によって異なります。
そのため、一人ひとりに合わせて医師と相談しながら決めていくことが大切です。
再建手術では、自分の肋軟骨を使って耳をつくる方法があります。
肋軟骨を使う場合、軟骨の成長や状態も関係してくるため、小学校高学年頃がひとつの目安になるとお聞きしました。
最近では、再生医療の分野でiPS細胞などを用いた研究も進んでいるそうです。
「将来的な研究として進められている分野もありますが、現時点で一般的な治療として選べるものではないため、具体的な治療方法については医療機関で確認することが大切です。」
医療は日々進歩しており、将来的には新しい選択肢が広がっていく可能性もあります。
その一方で、渡邊さんは「やはり、自分自身の軟骨で再建できることが一番よいのではないか」とお話しされていました。
実際に手術を経験された方だからこそ、その言葉には重みがありました。
再建手術を選ぶこと、手術の時期を考えること、そして手術までの時間をどう過ごすか。
その一つひとつが、お子さまとご家族にとって大切な選択なのだと感じました。
医師選びについて感じたこと
また、渡邊さんは再建手術を考えるうえでの医師選びについてもお話ししてくださいました。
耳の再建手術を検討されるご家族にとって、「できるだけ有名な先生にお願いしたい」「実績のある先生に診てもらいたい」と思うのは、とても自然なことだと思います。
大切なお子さまのことだからこそ、少しでもよい選択をしたい。
後悔のないようにしたい。
そのように考える親御さまのお気持ちは、私たちもとてもよくわかります。
一方で、渡邊さんは「一人の医師に偏るのではなく、手術を担える医師が分散していくことも大切ではないか」とお話しされていました。
有名な先生に希望が集中してしまうと、診察や手術までの期間が長くなったり、遠方まで通院する必要があったり、ご家族にとって負担が大きくなることもあります。
渡邊さんご自身は、いわゆる有名な先生に手術をしていただいたわけではないそうですが、それでも現在の再建された耳に満足されているとお話しくださいました。
その言葉を聞き、医師選びは「有名かどうか」だけではなく、ご本人やご家族が安心して相談できること、説明に納得できること、そして信頼して任せられることが大切なのだと感じました。
もちろん、手術に関する判断は医療機関でしっかり相談しながら進めていく必要があります。
ただ、親御さまが情報を集める中で、ひとつの選択肢だけに不安を抱え込むのではなく、いくつかの医療機関や考え方に触れることも、安心につながるのではないかと思います。
手術までの期間をどう過ごすか
小耳症のお子さまにとって、再建手術を受けるまでの期間は数年にわたることがあります。
その間、髪型で隠したり、まわりの目が気になったり、学校生活の中で悩む場面が出てくることもあるかもしれません。
また、親御さまにとっても、手術までの期間をどのように過ごせばよいのか、何を準備しておけばよいのか、不安に感じることがあると思います。
「まだ小さいから大丈夫」
「本人は気にしていないように見える」
そう思っていても、お子さま自身が心の中で感じていることは、まわりからは見えにくい場合もあります。
だからこそ、手術だけではなく、手術までの期間を支える選択肢を知っておくことも大切ではないかと感じています。
耳エピテーゼも選択肢のひとつとして
耳エピテーゼについては、「今すぐ作りたい」という段階でなくてもご相談いただけます。
再建手術までの期間に使えるのか、非対面で製作できるのか、成長に合わせてどのように考えればよいのかなど、気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

私たちエピテーゼサロン綴では、耳エピテーゼを通して小耳症のお子さまやご家族と向き合っています。
耳エピテーゼは、手術とは異なる選択肢です。
再建手術そのものに代わるものとして考える方もいれば、再建手術までの期間を安心して過ごすための選択肢として考える方もおられます。
「手術までの間、少しでも見た目の不安を減らしたい」
「髪を結べるようにしてあげたい」
「学校生活で少しでも自信を持てるきっかけになれば」
「再建をするかどうか迷っているけれど、まずは相談してみたい」
そのような思いを持つ親御さまに、耳エピテーゼという方法があることを知っていただけたらと思っています。
私たちは、エピテーゼを「必ず作るもの」としておすすめしたいわけではありません。
大切なのは、小耳症のお子さまや親御さまが、いくつかの選択肢を知ったうえで、ご本人に合った方法を考えられることだと思っています。
再建手術を選ぶ方。
再建手術までの期間にエピテーゼを使う方。
再建はせず、エピテーゼを選ぶ方。
今は何もせず、成長を見ながら考える方。
どの選択にも、それぞれの考え方や事情があります。
だからこそ、「こうしなければならない」ではなく、「こういう方法もある」と知っていただくことが、安心につながるのではないかと思います。
イヤーフレンドさまとのつながりを通して
今回の対談では、渡邊さまが活動されている「イヤーフレンド」の取り組みについてもお話を伺いました。
イヤーフレンドでは、小耳症で悩むお子さまや親御さまが、情報交換をしたり、同じ経験を持つ方と交流したりできる場づくりをされています。
私たちNPO法人tsuzuru-絆の会としても、小耳症で悩む方やご家族に向けて、耳エピテーゼという選択肢があることを少しでも知っていただけるよう、何かお手伝いできることがあればとお話しさせていただきました。
渡邊さまにも、私たちの想いや活動内容を知っていただくことができ、とてもありがたい機会となりました。
小耳症のお子さまや親御さまの中には、再建手術を考えている方、手術までの期間をどう過ごすか悩まれている方、エピテーゼという選択肢を知りたい方など、さまざまな状況の方がおられると思います。
そのような中で、私たちのもとへご相談に来られたお客さまの中で、再建手術や当事者同士の交流について悩まれている方がおられた際には、イヤーフレンドさまの活動をご紹介できることもあるのではないかと感じました。
また、イヤーフレンドさまの活動を通して、耳エピテーゼという選択肢を必要としている方に知っていただける機会があれば、お互いにとってよい形でつながっていけるのではないかと感じています。
今回の対談を通して、小耳症で悩むお子さまや親御さまが、必要な情報や人とのつながりに出会えることの大切さを、改めて感じました。
これからも、エピテーゼサロン綴、そしてNPO法人tsuzuru-絆の会として、耳エピテーゼの製作だけでなく、安心して相談できるきっかけづくりや、
選択肢を知っていただくための発信を大切にしていきたいと思います。
小耳症で悩む方へ、少しでも安心につながるように
小耳症は、見た目の変化だけでなく、心の面にも関わることがあります。
お子さま自身がどう感じているのか。
親御さまがどこまで話してよいのか。
学校や周囲の人にどう伝えるのか。
手術をいつ考えるのか。
エピテーゼという選択肢をどう捉えるのか。
悩みはご家庭によってさまざまです。
私たちは、これまで耳エピテーゼの製作を通して、小耳症のお子さまやご家族と関わらせていただく中で、親御さまの深い愛情や、お子さまの成長を見守る思いに触れてきました。
「この子が少しでも安心して過ごせるように」
「将来、選択肢を持てるように」
「本人が気にし始めた時に、できることを知っておきたい」
そのようなお気持ちでご相談くださる方もおられます。
耳エピテーゼは、そうした思いに寄り添うためのひとつの方法です。
見た目を整えることだけが目的ではなく、お子さまやご家族が少しでも前向きな気持ちで日々を過ごせるように、その支えになれたらと考えています。
今回、渡邊さんと対談させていただき、実際に小耳症を経験された方の言葉から、私たち自身も多くのことを学ばせていただきました。
小耳症の現状、再建手術のこと、医師選びのこと、当事者やご家族が抱える思い。
そして、情報を届けることの大切さ。
エピテーゼサロン綴としても、これからも小耳症で悩むお子さまや親御さまに、耳エピテーゼという選択肢があることを知っていただけるよう、発信を続けていきたいと思います。
耳エピテーゼのご相談について
「まだ作るか決めていない」
「再建手術までの間だけ相談したい」
「非対面で製作できるか知りたい」
「子どもの成長に合わせてどう考えればよいか聞いてみたい」
そのような段階でも大丈夫です。
小耳症のお子さま、耳の見た目でお悩みの大人の方、再建手術前・再建をされない方の選択肢として、耳エピテーゼについて知っていただけたらと思います。
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