⚙️3Dプリンターを増設しました!でも…取説がない⁉ 時代についていくのが大変です

このたび、私たちエピテーゼサロン綴では、
新たに3Dプリンターを増設しました!

3Dプリンター

エピテーゼや医療補綴の分野では、
より高い精度と短納期への対応が求められています。
その中で、3Dプリンターは今や欠かすことのできない存在。

今回導入した機種は、これまでのモデルよりもさらに繊細な造形が可能で、
複雑な形状や薄く滑らかなラインを、驚くほどの再現度で表現できます。
人工乳房や耳・指などのエピテーゼ製作においても、
非常に心強い相棒になってくれることでしょう。

📦 取扱説明書が…ない⁉

さて、ワクワクしながら梱包を開けた私たち。
新しい機械の独特な香りと、整然と並んだパーツにテンションが上がります。

ところが……
「説明書、どこ?」

そうなんです。最近の機器は、紙のマニュアルがほとんど付属していません。
入っていたのは、たった一枚のQRコード。
「詳しくはWebで」というメッセージのみ。

さっそくスマートフォンで読み取ってみると、
動画チュートリアルやオンラインマニュアルがずらり。
たしかに便利ではあるのですが、
電源ボタンの位置を探したり、レジンの設定を確認したりと、
いちいち画面を切り替えるのはなかなか大変です。

「紙の説明書が懐かしい…」
そう感じる瞬間でした。

時代の流れとともに機能は日々進化しますが、
“使う人間のほうがその変化に追いつく”のは、意外と大変なことですね。

🧠 学びながら進化する現場

とはいえ、3Dプリンターの導入によって、
私たちの仕事の幅は大きく広がりました。

これまで石膏模型や手作業中心で行っていた工程も、
スキャンデータを活用し、デジタルで造形できるように。
これにより、より正確で再現性の高いエピテーゼ製作が可能になりました。

特に、非対面での製作が必要なケースや、
遠方にお住まいの方への対応には大きな力を発揮します。
患者さまのデータを共有し、必要な部分をデジタルで造形してから微調整することで、
従来よりも時間とコストを抑えながら、
より自然な仕上がりを実現できるようになりました。

また、学会展示や教育用モデルの製作にも活用でき、
現場でのプレゼンテーション力も格段にアップしています。
“正確に、そして美しく”を追求する上で、
3Dプリンターはまさに頼もしいパートナーです。

🛠️ 機械が進化しても、”人の手”は欠かせない

デジタル技術がどれだけ進化しても、
技工の世界では最終的な仕上げや色合わせなど、
最後のひと手間は人の感性によって完成します。

3Dプリンターが作り出した造形物に、
微妙な質感を与えたり、肌の色調を整えたりするのは、
やはり“人の手と目”の役割です。

今回の新しい機器も、ただ導入するだけでは意味がありません。
それをどう活かすか、どう使いこなすかが一番の鍵。

紙の説明書がなくても、失敗しながら、試行錯誤しながら、
技術を“自分たちの言葉”に変えていく。
その積み重ねこそが、私たち綴の強みであり、学びの原点です。

✨ おわりに

最新の3Dプリンターが加わり、
私たち「綴」はまたひとつ、新しいステージへと踏み出しました。

これからも、デジタル技術と手仕事の融合をテーマに、
より高品質で温かみのある医療補綴を追求していきます。

エピテーゼ製作は、単なる“ものづくり”ではなく、
その人の人生や想いに寄り添う“かたちづくり”。
私たちはこれからも、テクノロジーを味方にしながら、
“その人らしさ”を形にできる仕事を続けていきたいと思います。

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すぎちゃん

杉本 雄二(すぎもと・ゆうじ)プロフィール
エピテーゼサロン綴 代表。
歯科技工士/日本歯科技工学会 評議員/技工士教育・研究開発にも精力的に取り組む。
1984年に富山歯科総合学院 歯科技工士科を卒業後、石川県立中央病院 歯科口腔外科に勤務。
1994年に歯科技工所「デントニウム」を開設、2003年には法人化。
以来、歯科技工だけでなく、再建医療・審美分野への応用技術に取り組み、
人工乳房・耳・指などのエピテーゼ製作やカスタム手術ガイドの開発も行っている。
■ 主な役職歴
• 2014〜2020年:石川県歯科技工士会 会長
• 2022年〜:石川県歯科技工士連盟 会長
• 日本歯科技工学会 評議員
• 第41回日本歯科技工学会 準備委員長
• 2016〜2018年:日本歯科技工士連盟 理事
■ 海外発表・国際活動
• 2013年:国際歯科技工学会(韓国)にて発表
• 2017年:ベトナム国際セミナー「歯科医療に貢献する歯科技工」参加
• 2018年:アメリカ審美学会(AEED)にて発表
• 2019年:台湾・台南歯科医師会総会に招待参加
• 2025年:国際歯科技工学会 ポスター発表(優秀賞受賞)
■ 特許・共同研究実績
• 2011年:歯科用インプラントに用いるジグ(特許取得)
• 2022年:指エピテーゼの関節機能に関する共同研究(国立石川高専)
• 2024年:人工乳房の開発(金沢工業大学と共同研究)
• 2024年:口唇口蓋裂患者向け、ホッツ床とエピテーゼ一体型新技術の開発
________________________________________
「医療技術と美しさの両立」を目指して、患者一人ひとりのQOL向上に寄与する技工を日々探求中。
現在は、技工と形成外科・再建医療の融合分野にも取り組みながら、
後進育成や地域の医療連携にも力を注いでいる。

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