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歯科技工士とはどんな仕事?|会社説明会で伝えるデジタル技工・エピテーゼ・教育制度

技工士学校の会社説明会へ行ってきます 〜未来の歯科技工士に、この仕事の魅力を伝えたい〜

今日は、歯科技工士学校で開催される会社説明会に参加してきます。

毎年この時期になると、学生の皆さんが就職先について具体的に考え始めます。
これからどのような会社で働き、どのような技術を身につけ、どのような歯科技工士になっていくのか。
学生の皆さんにとっては、これからの人生にも関わる大切な選択の時期です。

今回の会社説明会では、仕事内容や職場の雰囲気、教育制度、入社後の成長の流れなどを、できるだけ分かりやすくお伝えしたいと思っています。

そして、歯科技工士を目指している学生の皆さんだけではなく、これから進路を考える中学生や高校生、その親御さんにも、
「歯科技工士という仕事がある」
「ものづくりの技術で、人の生活を支えられる」
ということを知っていただけたら嬉しく思います。

この記事でわかること

  • 歯科技工士とは、どのような仕事をする職業なのか
  • 有限会社デントニウムで経験できる仕事
  • デジタル技工やエピテーゼ製作について
  • 若い歯科技工士を育てるための教育・奨学金制度
  • 会社説明会で学生の皆さんに伝えたいこと

そもそも「歯科技工士」とは、どんな仕事?

歯科技工士という職業を、初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。

歯科技工士は、歯科医師からの指示をもとに、患者さんが使用する入れ歯や差し歯、被せ物、矯正装置などを製作する国家資格の専門職です。

歯科医院で治療を受けた際に、口の中に入る白い歯や入れ歯が、すべてその場で作られているわけではありません。
歯科医院で採られた型やデジタルデータをもとに、歯科技工所で歯科技工士が一つひとつ製作しています。

つまり、患者さんと直接お会いする機会は多くなくても、歯科医療を支えるために欠かせない仕事です。

食べること。
話すこと。
笑うこと。

私たちが普段当たり前にしていることを、歯科技工の技術が支えています。

小さなものを作る、大きな役割の仕事

歯科技工士が作るものは、とても小さなものです。
数ミリ単位の形や高さ、わずかな色の違い、噛み合わせの微調整など、細かな作業が求められます。

しかし、その小さな違いが、患者さんの噛みやすさや話しやすさ、見た目の自然さに大きく影響します。

そのため、歯科技工士には、

  • 手先の器用さ
  • 形を立体的に見る力
  • 細かな違いに気づく観察力
  • 集中して作業を続ける力
  • 歯や顎の形を理解する解剖学的な知識

などが必要です。

絵を描くことや工作が好きな人、模型やプラモデルを作ることが好きな人、細かい作業に集中することが好きな人にとっては、その力を活かせる職業でもあります。

一方で、最初から何でも上手にできる必要はありません。
学校で基礎を学び、現場で経験を積み重ねながら、少しずつ技術を身につけていく仕事です。

これからの歯科技工は、手作業だけではありません

歯科技工というと、昔ながらの道具を使い、すべて手作業で作る仕事を想像される方も多いかもしれません。

もちろん、手作業による技術は今も非常に大切です。
しかし現在の歯科技工の現場では、デジタル技術が急速に広がっています。

私たちの会社でも、CAD/CAMをはじめとしたデジタル技工に取り組んでいます。

  • 歯科医院から送られた口腔内スキャンデータの確認
  • パソコン上での歯の設計
  • 加工機による削り出し
  • 3Dプリンターを使った模型や装置の製作

など、パソコンやデジタル機器を使う場面が増えています。

「手作業が得意な人」だけでなく、パソコンや3Dデザイン、デジタルものづくりに興味がある人にも、可能性のある仕事です。

これからの歯科技工士には、手で形を作る技術と、デジタル技術の両方をつなげて考える力が求められます。

歯だけではない、エピテーゼという仕事

私たちの会社では、一般的な歯科技工に加えて、エピテーゼ製作にも取り組んでいます。

エピテーゼとは、病気や事故、先天的な理由などによって失われた体の一部を、シリコーンなどの素材で補う人工補綴物です。

例えば、

  • 耳のエピテーゼ
  • 鼻のエピテーゼ
  • 指のエピテーゼ
  • 人工乳房や人工ニップル

などがあります。

歯科技工で培ってきた型取り、形態の再現、色合わせ、材料の扱い、デジタル設計といった技術を、歯以外の体の部分にも応用しています。

これは、一般的な歯科技工所では経験する機会が少ない仕事かもしれません。

歯科技工士の技術は、歯を作ることだけに限られません。
人の外見や生活、気持ちを支えるためにも活かすことができます。

学生の皆さんにも、歯科技工士にはこのような幅広い可能性があることを知っていただきたいと思っています。

「学び続ける人」を応援する会社です

私たちの会社が、技術と同じくらい大切にしているのが、学び続ける姿勢です。

歯科技工の世界では、新しい材料や機械、ソフトウェア、製作方法が次々と生まれています。

学校を卒業し、国家資格を取得したら勉強が終わるわけではありません。
むしろ、実際の現場に出てからが本当の学びの始まりです。

仕事をしながら、

  • 分からないことを調べる
  • 先輩に教わる
  • 研修会や講演会に参加する
  • 新しい機械や材料を試す
  • 失敗した原因を考えて改善する

そうした経験を積み重ねながら、歯科技工士として成長していきます。

私たちは、分からないことを恥ずかしいと思うのではなく、分からないことに気づき、学ぼうとする姿勢を大切にしたいと考えています。

働きながら歯科技工士を目指す道もあります

弊社では、奨学金制度を利用し、歯科技工士学校に通いながら働いているスタッフもいます。

学校で専門知識や技術を学びながら、会社では実際の仕事の流れや現場の考え方に触れる。
学校で学んだことを職場で確認し、職場で疑問に感じたことを学校で学ぶことができます。

学業と仕事の両立は、決して簡単ではありません。
授業や実習、試験、課題に加えて、仕事もあります。

それでも、自分の目標に向かって一歩ずつ進んでいる姿は、本当に頼もしく感じます。

先日、そのスタッフがカービングコンテストで優秀賞を受賞しました。
学校が終わったあとも会社で練習を続けてきた、日々の努力が形になった結果だと思います。

若い人が学びながら成長し、その努力が自信につながっていく。
会社として、その過程を応援できることを嬉しく思っています。

私自身も、学びへの挑戦を続けています

学び続けることを大切にしているのは、若いスタッフだけではありません。

私自身も現在、大学院受験に向けて準備を進めています。

長く仕事をしてきても、まだ知らないことはたくさんあります。
年齢や役職に関係なく、新しい知識に触れ、自分の仕事をもう一度見直すことは大切だと思います。

学生の皆さんに「学び続けることが大切です」と伝えるのであれば、まずは自分自身も学ぶ姿勢を持ち続けなければなりません。

若いスタッフから教えてもらうこともありますし、新しい技術に触れて、自分の考え方が変わることもあります。

学びには終わりがありません。
だからこそ、この仕事は長く続けても面白いのだと思います。

良いところだけではなく、難しさも伝えたい

学生の皆さんにとって、就職先を選ぶことは、これからの人生に関わる大きな決断です。

だからこそ、会社説明会では、会社の良いところだけをお話しするのではなく、仕事の難しさも含めて、できるだけ正直にお伝えしたいと思っています。

歯科技工の仕事は、細かな作業が多く、長い時間集中しなければならないこともあります。
納期が重なると忙しくなることもありますし、思ったような形にならず、何度もやり直すこともあります。

簡単な仕事ではありません。

しかし、自分が作った技工物が患者さんの口の中で役立ち、食事や会話を支えることができます。

エピテーゼであれば、見た目や体の変化に悩む方が、少しでも安心して生活するためのお手伝いにつながります。

目の前にある小さな製作物の先には、必ずそれを使う人の生活があります。

そこに、この仕事の責任があり、同時に大きなやりがいがあるのだと思います。

会社説明会は、お互いを知るための時間

会社説明会というと、会社側が仕事内容を説明し、学生が話を聞く場という印象があります。

しかし、私たちは一方的に説明するだけの場にはしたくありません。

学生の皆さんが、

  • どのような歯科技工士になりたいのか
  • どのような仕事に興味があるのか
  • 就職にどのような不安を感じているのか
  • 会社にどのような環境を求めているのか

そうしたことを聞かせていただくことも大切です。

会社が学生を選ぶのではなく、学生の皆さんにも、自分に合う会社かどうかをしっかり見ていただく。

お互いに話し、お互いを知る時間にできればと思っています。

子どもたちにも知ってほしい、歯科技工士という選択肢

歯科技工士は、まだ一般の方に十分知られている職業とは言えません。

歯科医院へ行ったことがあっても、その治療の裏側で歯科技工士が働いていることを知らない方も多いと思います。

だからこそ、これから進路を考える子どもたちや親御さんにも、歯科技工士という仕事を知っていただきたいと思っています。

「人の役に立つ仕事がしたい」
「ものを作ることが好き」
「医療に関わる仕事に興味がある」
「パソコンや3Dデザインが好き」
「細かい作業に集中するのが得意」

そのような人にとって、歯科技工士は将来の選択肢の一つになるかもしれません。

歯科技工士は、医療とものづくりの両方に関わる仕事です。
手作業の技術だけでなく、デジタル技術、デザイン、材料、解剖学など、さまざまな知識を活かすことができます。

若い世代の感性や柔軟な発想が、これからの歯科技工の世界をさらに変えていく可能性があります。

未来の歯科技工士との出会いを楽しみに

説明を聞いた学生さんが、

「この会社で働いてみたい」
「こんな歯科技工士になりたい」
「歯科技工士という仕事には、こんな可能性があるんだ」

と少しでも感じていただけたら、とても嬉しく思います。

すぐに就職へつながらなかったとしても、今日お伝えすることが、将来を考えるための一つの材料になれば、それだけでも意味があります。

今日は、未来の歯科技工士との素敵な出会いを楽しみに、私たちの会社のこと、仕事のこと、そしてこの職業の魅力を、ありのままお伝えしてきたいと思います。

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すぎちゃん

杉本 雄二(すぎもと・ゆうじ)プロフィール
エピテーゼサロン綴 代表。
歯科技工士/日本歯科技工学会 評議員/技工士教育・研究開発にも精力的に取り組む。
1984年に富山歯科総合学院 歯科技工士科を卒業後、石川県立中央病院 歯科口腔外科に勤務。
1994年に歯科技工所「デントニウム」を開設、2003年には法人化。
以来、歯科技工だけでなく、再建医療・審美分野への応用技術に取り組み、
人工乳房・耳・指などのエピテーゼ製作やカスタム手術ガイドの開発も行っている。
■ 主な役職歴
• 2014〜2020年:石川県歯科技工士会 会長
• 2022年〜:石川県歯科技工士連盟 会長
• 日本歯科技工学会 評議員
• 第41回日本歯科技工学会 準備委員長
• 2016〜2018年:日本歯科技工士連盟 理事
■ 海外発表・国際活動
• 2013年:国際歯科技工学会(韓国)にて発表
• 2017年:ベトナム国際セミナー「歯科医療に貢献する歯科技工」参加
• 2018年:アメリカ審美学会(AEED)にて発表
• 2019年:台湾・台南歯科医師会総会に招待参加
• 2025年:国際歯科技工学会 ポスター発表(優秀賞受賞)
■ 特許・共同研究実績
• 2011年:歯科用インプラントに用いるジグ(特許取得)
• 2022年:指エピテーゼの関節機能に関する共同研究(国立石川高専)
• 2024年:人工乳房の開発(金沢工業大学と共同研究)
• 2024年:口唇口蓋裂患者向け、ホッツ床とエピテーゼ一体型新技術の開発
________________________________________
「医療技術と美しさの両立」を目指して、患者一人ひとりのQOL向上に寄与する技工を日々探求中。
現在は、技工と形成外科・再建医療の融合分野にも取り組みながら、
後進育成や地域の医療連携にも力を注いでいる。

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